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大阪学芸中学校・高校、2023年入試説明会レポート

2023年09月13日

中学校について

大阪学芸付属中学校では、中高一貫型、進学校型の中2までで公立中学校の3年間の内容の学習を終えるといった先取り学習はせずに、中学校3年間で習う内容、基礎の定着を主眼とした指導をしています。

しかし、英語には力を入れていて、総合学習の時間を英語に充て、週8時間の授業を実施しています。これは公立中学校に比べると、かなり多いですね。

また、中高一貫教育という立場はとっていませんが、今春は7割が学芸高校に進学しています。他の高校へ進学する生徒もそれなりにいるため、中3では五ツ木模試の受験を義務にしています。

学習面では基礎を中心として公立中学校と大きな差はないのかもしれませんが、かなり生活指導を厳しくしているということを強調されていました。

また2クラス募集ですが、成績で振り分けはしていないそうです。

2024年春に新設コース設置

新設するのは、大阪学芸高校のDD(ダブルディプロマ)コースに進学するのを目的としたDD進学コースです。

ただ独立したクラスではなく、従来のクラスに在籍します。違うところは、このコースに在籍する生徒は放課後に週4日75分の授業を受けます。在籍生は無試験で高校のDDコースに進学できます。

自己PR入試も新設

認定されると入試で最大20点の加点を受けられます。

条件は・・・
① 数検・英検5級以上、漢検4級以上、珠算検定準2級以上
② 在籍する小学校や学校外、地域での活動に2年以上参加
③ひとつの習い事を2年以上継続
④博士入試:特定の分野について詳しい知識(資格申請時にプレゼンテーションが必要です)

入試でのポイント

ボーダーラインが60%です。これはプレテストでも同様です。受験者数が増えても減ってもボーダーラインを変更しないとおっしゃっていました。つまり全員が合格する場合もあるし、募集人数に足りなくても不合格を出す場合もあるということですね。

国語の意見文を書く問題がポイントになります。140~150文字で配点が20点あります。この問題ができるように、しっかりと対策する必要があります。

1月の入試は2日目に面接があります。2日も縛られるため、他の学校を第一志望にしている方が併願校にするのは難しそうです。(公立中高一貫校の発表後に入学手続きをできるように期日を変更したようです。)

高校について

国際系3コース

ダブルディプロマコース

国際科が3コースになっています。

 ディブロマとは卒業資格のことです。大阪学芸とカナダの高校、2つ卒業したということになります。

授業全体の6割ほどがカナダの学校のカリキュラムになっています。カナダの授業はプレゼンテーション、ディスカッション、エッセイライティングを通じて批判的思考を鍛えるという特色があります。

また実際に1年生7月~8月の5週間カナダに留学します。

このコースに在籍していても海外の大学に進学しないといけないということはありません。

1年留学コース

1年生1月~2年生12月(1月)、カナダかニュージーランドに留学します。留学先で受けた授業も単位に参入されますので、3年で卒業できます。

進学については、英検をはじめとした検定を利用し、また総合型選抜で進学する生徒が多いようです。英検準1級を取った生徒はほとんど関関同立以上(?)の大学に進学しているそうです。

グローバルコース

このコースでの留学は希望性です。ターム留学といって1学期間の留学に行きます。こちらは学校からの提供ではなく、私費留学となります。その代わり留学先は自由に選べると強調していました。

特進文系と似たカリキュラムですが、全体の約3分の1が英語という授業内容です。ネイティブ教員が4割以上、3年間で270時間もの英語の授業があります。

留学コースへの変更が可能で26名中9名がコース変更したそうです。また、反対に1年留学コースからグローバルコースへの変更も可能です。
コース変更が可能なのは1年生1学期までで、6月ごろに希望調査があります。

普通科

選抜特進

国公立大学を目指すコース。

最上位コースですが、部活の制限はありません。週3日8時間目まで授業があるので、実質的に活動時間は減りますが・・・

特進コースⅠ類、2類

入試の段階での学力によりコースを分けています。3教科型のカリキュラムで私学進学を目指します。

週2回の放課後講習への参加が義務付けられています。

特進看護コース

看護系の4年生大学への進学を目指します。

その理由のひとつに待遇のよい公立病院や大規模病院への就職を挙げていました。

進学コース

私立文系コースで放課後講習への参加は任意です。

2年次に普通科内でのコース変更が可能です。2023年の実績として、普通科5コース428人中61名(14.3%)がコース変更をしています。この中には上位コースだけでなく、下位コースへの変更も含まれます。

入試について

ダブルディプロマ、特技コース以外のコースでは5教科での合否判定に加え、3科目(国数英)、もしくは4科目(国数英+理or社)でも合否判定してくれます。

大学進学実績

大学進学実績について、国公立大学だけでなく私立大学も「実進学人数」を提示してくれていました。説明会に参加しても「のべ人数」しか提示しないところがほとんどです。それを考えると素晴らしい姿勢だと思います。

しかし保護者対象の説明会では「実進学人数」は開示しないそうです。塾関係者には開示して、保護者に開示しないところは不思議です・・・

パンフレットに載っている関関同立の「のべ合格者数」は172名、それに対して「実合格者数」実際に合格した人数は89名、「実進学者数」実際に進学した人数は62名でした。産近甲龍は473名→163名→84名です。

学校の進路指導方針でこの辺りの差は大きく変わるかと思いますが、他の学校と比較するときの参考になれば。
(これぐらいだったら大阪学芸から叱られないですよね。それ以前にチェックもされていないかもしれませんが・・・)

あと欲を言えば(偉そうかもしれませんが)、附属中学校出身の生徒さんの在籍コースや進学実績のデータがあると嬉しいです。

 

前回、訪問時の記事はコチラです。
大阪学芸の新しい国際系コースへ入学者状況

 

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