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立命館アジア太平洋大学に行ってきた~その2 APUでの生活編~

2018年09月22日

こんにちは、大学視察が最近楽しい低学年担当の福島妙です。

シンガポール国立大学につづいて視察に訪れた立命館アジア太平洋大学(以下APU)についてより深くレポートしていきます。私からは学生組織団体から派遣されたガイド役の現役学生と、保護者の方が最も気になる寮や下宿生活について、紹介したいと思います。

学生組織団体に所属するタカヒロくん

APUでは事前に大学へ見学依頼すると、アドミッションオフィスを介して、学生組織団体から現役の学生が派遣されます。その学生さんがキャンパスのガイド役を担っています。

私たちのガイドを担当したのが、広島県出身のタカヒロくん。さわやかな元高校球児、将来は教育関係の仕事につくために、APUの授業と並行して武蔵野大学の通信教育で教職員免許取得のための勉強もしているとのことでした!すごいな。

写真左の黄色の服をきているのがタカヒロくん!コミュニケーション力抜群で、第一志望でAPUに入学しただけのことはあり、APU愛に満ちたガイドぶりに感心しました。まさに広報マン!w

APUの職員の方曰く、「職員が説明するだけだといい面しか説明しない」「学生ガイドのいいところはAPUの実際の様子をより深く説明できる点だ」とのことでした。

実際、タカヒロくんもオープンキャンパスに来校した際のガイド役だった学生さんたちの様子に感銘を受けて、APUに進みたいと思ったとのことなので、いかにこのガイド役を務めている学生たちが大事な役割をしているのかがわかります。

ちなみに、タカヒロくん、中古のグローブなど集め、野球指導支援を行うボランティア活動でスリランカにいったり、他国の教育制度を勉強するためにドイツにも行ってきたという話をサラッとしていたのが印象的でした。

この学生団体に所属するためには、セレクションがあります。メインのタスクはオープンキャンパスの運営だとのことでした。

AP HOUSEとは

APUに入学した学生たちは、まずAP HOUSEと呼ばれるキャンパス内の寮に入ります。この寮は世界中から集まった留学生と日本人学生が半々の割合で、1年間共に生活する場となります。

1年後の別府市での生活に向けてRA(Resident Assistant)と呼ばれる先輩学生の指導やサポートを受けながら、様々な活動を通して留学生と日本人学生が共に成長する場としての役割を担っています。

※ RAとは:APUで最大規模の学生組織で、寮生と生活し、寮の管理運営支援、寮生の支援、寮生間の交流促進を担います。RAは、異文化を理解し、問題解決能力に優れ、イベント企画力、実行力が高く、タイムマネジメントもできる責任感のある学生が多く所属しています。RAになるには、セレクションがあります。(APU資料より引用)

HOUSEには卓球台、ビリヤード、談話室などが玄関すぐの場所にあります。グループワークが多いAPUは、談話室ではプレゼンのために朝方までグループメンバーが集まって課題発表に向けて話し合いが行われることが、日常茶飯事だとのことでした。もちろん会話は英語がメインです!

寮の部屋のタイプ

シングルタイプとシェアタイプの2種類。下の写真はシェアタイプのお部屋。


2タイプともに作りはほぼ同じ。予め設置されているものとして、冷蔵庫、ベッド、クローゼット、机、本棚、寝具などがあります。

特徴としてシングルタイプには、部屋の中にトイレと洗面所があり、プライベートを重視したものになります。

シェアタイプの部屋の場合、稼働式の間仕切り戸があり、日本人学生と留学生が間仕切り戸を境にプライベート空間も確保しつつ、国際交流を図りながら生活をすることができます。下記がシェアハウスの間取り図です。(APUサイトより引用)

シェアタイプの部屋は、必ず日本人と留学生がペアで配置されます。

各フロアにトイレや洗面所、シャワー、大浴場、シェアキッチン、団らん室があり、学生たちはそれぞれの国の習慣や文化を尊重しながら、まさにダイバーシティな環境で生活を送ります。ちなみに、残念ながら大浴場は温泉ではないらしいです。(別府なのに、大浴場は温泉じゃないのか!w)

寮費

寮費は部屋のタイプにかかわらず、一律49,000円/月(家賃、光熱費、寝具、ネット代含む)

買い物などは生協コンビニや移動販売があるため、別府市内に下りずにキャンパス内で食料品などを手軽に調達が可能です。

1回生は全員入寮できるの?

念のため職員の方に、必ず全員1回生はAP HOUSEに入寮できるのか確認をすると、「いえ、8割くらいですね。」と回答がありました。入寮できる子は成績順になりますので、成績が芳しくない場合は人数制限の関係から入寮できないこともあるそうなので、注意が必要です。

下宿について

2回生以降、学生たちはキャンパスを下山し別府に下宿します。多くの学生が留学生とともにルームシェアをして、生活費の節約をしたり、助け合いながら生活を送ります。学生は別府駅周辺、もしくは亀川駅周辺に居を構え、キャンパスまでは大分交通のバスを利用します。それ以外の学生は、バイク通学、強者になるとスポーツタイプの自転車通学の子もいます。(山の上にあるキャンパスまで自転車通学というのは、かなりしんどいですよ。)6000人ほどの学生がいるので、地域住民の生活に支障をきたす乗用車での通学は禁止されています。

参考:別府駅→キャンパス(バス35分)/亀川駅→キャンパス(バス13分)

寮内のイベント

RAを中心にさまざまなイベントが開催されており、各棟に配置されるRA(全64名)がイベントを運営、その年のRAの個性が様々な形で反映されます。

各棟の装飾などもその年のRAの個性が反映されてます!なお、毎年実施されるものとして「世界祭」「カントダウンイベント」があります。

まとめ

まず、母親目線からの感想として、寮は7畳ほどある部屋なので、一人暮らしには充分だと感じました。それに、シェアタイプの部屋といっても、間仕切り戸を閉めてしまえばプライベート空間を確保できるので、シェアしている学生と喧嘩しても大丈夫そうです。w

感心した点は、共用部の整理整頓が行き届いていたことと、すべての運営を学生組織が中心に行っているということです。また、訪問したのが夏休み中ということもあり、学生さんはまばらでしたが、寮内で聞こえてくる言葉が英語だけではなく、様々な国の言語だったことが興味深かったですね。

私は自身の子には大学に入ったら、できれば親元を離れて自立してほしいと考えています。また、大学の4年間は本来の学生のタスクである勉強に打ち込んでほしいと思っています。

なぜなら、私自身が学生時代はバイトにあけくれ、しっかりと勉強をしなかったことを後悔しているからです。

子どもには切磋琢磨できる仲間とともに興味のあることをとことん勉強してほしいですね。将来の方向性を4年間でみつけ、将来につながる人間関係と土台となる知識と人間力を大学時代に手にしてほしいと思っているので、私にとってAPUは魅力的な大学として映りました。

しかし、一方で大都会から地方での暮らしに適応できなかったり、なかなか自分の殻を破れない子、共同生活を苦手とする子には、ハードルの高い環境だとも感じました。

正直言って万人受けする大学ではありませんが、だからこそ、そこに価値を見出した子どもや保護者が選択するのだとも言えます。そのため、大学側も学生側も両者がお互いにミスジャッジすることのないように、しっかりと情報を開示し、その情報を得た上で入学する必要があると思います。

「一見は百聞にしかず」とは、まさにAPUや機会があれば訪れてみたい秋田国際教養大学に当てはまると思います。なぜ地方という地理的に不利な場所でステイタスを確立できたのか知るには、その場で学生たちの話を聞き、自身の目で見ることが一番大事だと感じました。

4年間の学生時代はどんな仲間と出会うかによって、大きく価値観が変わってきます。たくさんの価値観にもまれて育む濃密な関係性は、きっと貴重な財産になるんではないでしょうか。

さぁ、その3では授業スタイルや留学制度などAPUでの学びについてご紹介したいと思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

続きはコチラ

立命館アジア太平洋大学へ行ってきた~その3~

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