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堺の歴史について勉強

2019年03月16日

今週の低学年クラスの様子

こんにちは、低学年担当の福島妙です。いよいよ今年度も残りわずかとなってきました。この1年で低学年さん達はたくさんの新しい言葉を覚え、計算も早くなってきました。

低学年は学習の基礎となる大切な時期です。低学年だからこそ、きっちりとした文字を書く習慣やスピーディーかつ正確な計算力をつけるように頑張ってほしいと思います。

春休み中は通常レッスンはお休みですが、春期講習を受講する低学年さんがたくさんいます。大きなお兄さん、お姉さんと机を並べて自分たちも将来こんな風になるんだというイメージを持たせて学習に取り組んでいく予定です。

さて、今回は「お茶と堺の歴史」というワークショップに参加してきましたので、その様子をご紹介します。

お茶と堺の歴史

今回のワークショップは、阪堺電車の神明町駅のすぐ近くにある「茶寮 つぼ市製茶本舗 堺本館」でひらかれました。土曜日の低学年さんのレッスン後に自転車で急いで会場に向かいました。

講師は株式会社つぼ市製茶本舗の代表取締役の谷本順一さん。谷本さんは茶鑑定士であり、そして堺の歴史に精通されている方で物腰柔らかでとてもユーモアあふれる方でした。

参加者にはまだ1歳の赤ちゃんを連れたお母さんから、2年ほど前に堺に引っ越ししてきたという男性の方、84歳のご婦人とその娘さん、お茶の研究をされているその世界では有名な先生など幅広い年代の方が集まっていました。古民家をリノベーションした2階の会場で和やかな雰囲気でワークショップはスタート。

まずはウェルカムドリンクということで、煎茶を炭酸でわったシャンパン風のドリンクで乾杯。ほんのりと煎茶の香りと味わいがあるドリンクは初体験でした。

「今回のワークショップでは、様々なお茶と和菓子を用意したので、参加者のみなさんはお茶と和菓子を楽しんでください。」というお話が最初にありました。

それでは遠慮なく楽しませていただきますという気持ちで、内心にっこりしていたのはおそらく私だけではなかったと思います。w

そして、そのあとには春の和菓子と谷本さんが大好きだとおっしゃる干し芋が、前方後円墳のお皿に!!前方後円墳型の器・・・初めて見ました。かわいいですねぇ。

谷本さんが特注してもらった器みたいです。そりゃあ、見たことないはずです。w

そして和菓子にあわせて「あさひ」という抹茶をつかった薄茶がでてきました。「あさひ」はとっても高級な抹茶ということで、一口。うーん、まろやかな味わいにうっとり。

で、肝心のお勉強はどうなっているのか・・・

はい、もちろんお茶を頂きながらもお話もちゃんと聞いてきました。

堺の喫茶文化

堺といえばお茶、お茶といえば利休さんと連想される方が多いと思います。しかし、谷本さんが強調されていたのは、「なぜ利休さんのような大茶人が堺から生まれたのか、その背景は堺独特の歴史的背景や文化によるものである」という点です。お茶は京都や静岡が有名ですが、中世の喫茶文化が奈良や堺で育まれたことは、意外と知らない人が多いというお話をされていました。

また、堺からは様々な茶事で使われる道具が色々な場所から出土されており、そのことからも堺ではたくさんの人々がお茶を楽しんでいたことがわかっているようです。出土遺物にはかなり値の張る当時では珍しい中国や韓国、タイ製の道具類が発見されており、南蛮貿易によって堺には貴重なものが集まっていたことがわかります。

楽しく勉強するってこういうことだ!

堺の歴史を学びながら、昔の堺の繁栄を想像しつつお茶を楽しむというのはすばらしい体験だなと感じました。

学生時代の私は社会は暗記する科目と思い、ひたすら暗記して点数を稼ぐタイプでした。でも、今思うとそういった勉強方法は全く楽しくありませんでしたし、興味を持って勉強しなかったことはテストが終わるとキレイさっぱり忘れてします。

でも、本来勉強というのは興味の対象があって、そのことを知りたい欲求に駆られることで学びたいというモチベーションに繋がります。最近になって、勉強が楽しいというのは興味があるから楽しいのだなということがようやく分かってきました。

例えば、和菓子が好きだから、お茶を勉強しようと思い、お茶を勉強しようと思ったら、歴史にひも付きいていく、そしてそれを英語で外国人の友人に説明したいと思い、そしたら英語で説明できるように英語を勉強するということです。

興味から入ると深く知りたいという欲求がでてくるので、ぜひ子どもたちにはいろいろなことに興味を持って学んでほしいなぁと思います。

興味を持ってもらうための仕掛け

下の写真は谷本さんが台湾の烏龍茶を入れてくれている写真なのですが、ペットボトルではない烏龍茶を人に淹れてもらうのは初めの経験でした。とても小さな茶碗にいれてもらい、見たこともないような色の烏龍茶を頂きました。とっても貴重な体験でしたー。

さらに、煎茶を炒ってほうじ茶に。部屋中にほうじ茶の香ばしい香りが拡がり、なんともいえない気分になりました。まるでアロマのようでした!

谷本さん曰く、お家でも煎茶をフライパンなどで炒ってあげたらほうじ茶になるそうです。写真のお茶を炒るためのほうじ器は柄の部分に穴があいていて、傾けるとその柄の部分からさらさらっと炒った茶葉が出てくるようになっています。初めて見たのですが、欲しいです!通販で手軽に手に入るらしいです。w

このように、私は谷本さんのワークショップを通して「お茶って奥深いな」「そして難しい茶道だけでなく、こんな楽しみ方もできるお茶ってすごいな」と感じました。

講師は参加者に興味を持たせ、もっと知りたいなと思わせるスキルがいるんですねー。勉強を指導する我々も子どもたちに「もっと知りたい!」「おーすごい!」って思わせるような仕掛けを作っていけたらいいなぁと感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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