2018年10月26日
1学期のテストから大きく点数が下がってしまって…
「テストの度に結果がどんどん下がってしまって…」
「1学期の中間テストと比べると、とんでもない点数を取ってきたんです…」
ここ2週間ほどで中学1年生の保護者の方からのお問い合わせが相次いでいます。様子をお伺いすると上記のような悲鳴にも似た悩みが…
1学期から2学期でテストの点は大幅ダウンするもの?!
実は点数のイメージより下がっているわけではありません。
殿馬場中学校の生徒たちが2学期中間テストの結果を持ってきてくれましたので、それを例に簡単に分析してみますね。
【1学期中間テスト】
【1学期期末テスト】
【2学期中間テスト】
比較しやすく、まとめてみました。
国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 合計 | |
1学期中間 | 67.5 | 79.5 | 84.4 | 76.8 | 91.8 | 400.0 |
1学期期末 | 62.9 | 60.3 | 70.3 | 61.7 | 68.8 | 324.0 |
2学期中間 | 53.6 | 65.2 | 66.9 | 48.3 | 62.2 | 296.0 |
下げ幅 | 13.9 | 14.3 | 17.5 | 28.5 | 29.6 | 104.0 |
社会以外の4科目で2回連続点数が下がっています。1学期の中間テストと2学期の中間テストの平均点の下げ幅を見ると全科目で10点以上、5教科で100点以上も下がっています。
これは以前、『中学1年生の1学期で3年間の成績が予測できる』という記事でも指摘しました。
今年の殿馬場中学校の1年生は1学期の中間テストの点数がある意味で高すぎました。平均が400点ですからね。だから100点ダウンなんていう急激な下がり方になってしまっています。
他の中学校からは成績表がまだ届いていないので正確なことは書けませんが、おそらく1学期の中間テストと比べると5教科合計の平均で70~80点ほどダウンしているかと思います。
点数が下がる原因
理科の点数が下がる原因
最も大きく点数の下がった理科は原因が明確です。1学期は生物分野からの出題で、誤解を恐れずに言うと暗記中心で点数が取れました。
今回は化学分野からの出題で、数学のように理解して計算をしたりグラフを読み取って考える問題が多く出題されていました。
数学の点数が下がる原因
数学はこれまでは計算が中心でした。それが今回は「方程式の利用」などいわゆる文章題が半分以上でした。
機械的に計算を解くのはできても、小学校から理解を積み重ねてきた文章題になると解けないことが多くなってきます。問題を読む⇒使う知識を選択する⇒式を立てる⇒計算をする。この流れの中で1か所でも間違えると正解にはなりません。
だから計算のルールだけをチェックしてテストに臨んだ生徒は大きく点数を下げてしまったのではないでしょうか。
また提出物のワークで解けなかった問題に答えを書いて提出するだけ。解説を読んで理解することころまで勉強しなかった生徒にとっても、問題を難しく感じたことと思います。
英語の点数が下がる原因
「複数形」「一般動詞とbe動詞」「三人称単数現在形」と本格的に文法事項が入ってきました。
1学期までは何となく覚えていても、それなりに点数になりました。しかし今回のテストではキチンとルールを理解して、ミスなく正確に単語を変化させないと点数になりません。
また1学期に比べると、新出単語も増えています。平均点前後の生徒にとっては、テスト1週間前から単語を覚えるとなると、かなりの負担だったかもしれませんね。
まとめると…
簡単に言うと、質量ともに難易度がアップしているのに、今までと同じ勉強をしたから点数が下がってしまったのです。
どの科目も内容が難しくなり、またテスト範囲が広くなってきたということですね。それなのに同じ勉強方法だと点数は下がってしまいます。
だから大きく平均点が下がってしまったと言えます。
1学期の中間テストはそれなりに点数が取れた。期末テストで少し下がったものの、夏休みをはさむことによって「のど元過ぎて熱さを忘れてしまった状態」で今回のテストを受けてしまった。
今回のテストで点数を大きく下げてしまった場合、そういうことが多いのではないでしょうか。
点数が下がるのは当たり前?
「平均点が100点も下がっているから、点数が下がってしまっても学校内での順位はそれほど下がっていないかもしれません」
こうお伝えすると少し安心してくださいます。でも、そのままでいいという訳ではありませんよね。
450点以上、400点以上をずっとキープする生徒がいるのも事実ですから。
点数を元に戻すために一つだけ自分との約束を
中間テストの点数を見てショックを受けている今が次のテストで点数を戻すチャンスです。
次のテストへ向けて「何」を「どう」変えるのか?
・テスト1週間前からではなく2週間前から勉強する。
・ワークは1回ではなく3回解く。
・覚えたかどうかのチェックを誰かにお願いする。
・「〇時間勉強する」ではなく「何々ができるようになるまで勉強する」に変える
こんな感じで何か一つだけでも変えることを今から決めておくといいですね。今週から来週にかけて未来アカデミーでも生徒たちと面談をして、次に向けて何をするのかを決めています。
定期テストの結果の見方について、よろしければコチラも参考になさってくださいね。
『中学1年生の1学期期末テスト結果の見方』
『中学1年生の1学期で3年間の成績が予測できる』
最後までお読みいただき、ありがとうございます。