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「社会は暗記科目」なのに、暗記しても点数が取れない問題

2020年09月30日

教室でのテスト勉強をしているところに思わずツッコミ

テスト2週間前。教室でテスト勉強をする姿が増えてきました。

勉強している様子を見ていると…

「千歯こき」「千歯こき」「千歯こき」

社会のキーワードを繰り返し書いて覚えています。それで、ちょっと質問してみました。

「千歯こきって何?」

「えーっと…、農業を効率的にする道具…」

「じゃあ備中ぐわは?」

「・・・」

「社会は暗記科目だから」

よく聞きます。「社会は暗記科目やから」というセリフを。でも、そう言って暗記しているのに思ったような点数を取れないことがあります。

返却されたテストを見て「なんで取れなかったんやろう?」と質問すると、「なんででしょう?ちゃんと覚えたんですけどねぇ…」というようなことが割と多いです。

冒頭の「千歯こき」を教科書から引用して問題を作ってみると、こんな感じでしょうか。

深く耕すことができる「 ① 」や、脱穀を効率的にする「 ② 」などによって生産力が上がりました。

(東京書籍「新しい書籍・歴史」p120より)

こんな単純な問題は出ないかもしれませんが、「千歯こき」と「備中くわ」の違いを理解できていなければ正解できませんよね。

上記のように「脱穀を効率的にする千歯こき」と教科書に記載されています。

それで「脱穀って何?」「効率的って、どんな作業がどういうふうに楽になったんやろう?」という質問をしてみました。その結果は…、「え?分からん…」でした。

「コメ作りって、こんな流れで…」「脱穀っていうのはこんな感じで」と説明すると納得いった様子でしたね。

確かに「暗記科目」なのですが…

確かに社会や理科は「暗記科目」という側面はあります。特に社会はそう言われます。でも上記の例のように、暗記だけでは得点できません。

社会で高得点を取る子たちは「理解してから暗記している」んですよね。例えば、「Aという事件が起こった結果、Bという仕組みができた」というように因果関係を考えて暗記をします。

そうすると「次の出来事を年代順に並び変えなさい」という整序問題や「次の文章の中から間違っているものを選びなさい」といった正誤問題にも対応できるようになります。

さらには「歴史は繰り返す」といったことに「なるほど!」と思えるようにもなります。

こういったことを伝えて理解を促すのを全員の生徒さんに行うのは難しい部分があります。しかし、せっかく教室に来てテスト勉強をしているのですから、少しでも役に立てるようツッコミを入れていきたいと思います。

 

最後までお読みいただいて、ありがとうございます。

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