2019年12月04日
『日本の15歳での「読解力」が過去最低タイの15位に落ちた』という記事が各メディアで大きく報道されていますね。
その元となる発表資料はコチラです。
国立教育政策研究所「『OECD生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)』の結果 」
コンピュータを用いたテスト形式(CBT)だったからとか、今までとは違う内容の問題だったとか、SNSなどで短文のやり取りが増えたことが原因だとか、いろいろと書かれています。
どれもがもっともな意見なのですが、では「私たちがどうすべきか」ということも考えなければなりません。
上記のレポートに読解力の定義が以下のように書かれています。
自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、社会に参加するために、テキストを理解し、利用し、評価し、熟考し、これに取り組むこと |
従来の国語の読解力=文章を読んで内容を正確に把握する力とは少し違っているように思います。
「目標を持つこと」「自分を成長させること」「内容について考えること」「行動を起こすこと」
今までの受け身の国語の勉強だけでは養えない力を求められているようですね。定期テストのように、ちょっと勉強時間を増やしたり、勉強の仕方を変えてみただけでは「読解力」をつけることは難しいでしょう。
国語の勉強というよりは、普段の行動が課題となりそうです。
私たちが出来ることといえば・・・
普段の指導の中で考えの根拠について質問したり、説明させてみる。
何気ない会話でも相手に伝わる表現をするように働きかけたり、分かりにくい表現には質問を投げかける。
語彙を増やすように噛み砕きすぎない説明をする。(もちろん最終的には理解してもらえるようにするのは当たり前ですが。)
読書感想文や理科実験教室などのイベントの感想など自分の考えを書く機会を増やす。
先回りせずに、自分の意見が出てくるまで待つ。
といったところでしょうか。
学校教育や子どもたちを取り巻く環境というよりは、教育や子どもたちに携わる者、また一人の親として自分自身の在り方を問われたような記事でした。
最後までお読みいただいて、ありがとうございます。