2019年02月04日
いよいよ今週土曜日が私立高校の入試本番です。
もしかしてご両親の方が緊張しているかもしれませんね。私は娘の受験時、そうでした。そんな緊張との付き合いについての考え方をご紹介します。
受験生には、「緊張」がつきものです。緊張すると心臓がドキドキします。このドキドキが苦手・・・という人も多いかもしれません。
心臓がドキドキすると「緊張でもうだめだ」とあきらめる人もいるかもしれませんが、その必要は全くありません。むしろ、逆です。緊張と共に心臓がドキドキする時は、100%以上の実力を発揮し、「成功」する予兆なのです。 そもそも、緊張すると心臓がドキドキするのはどうしてでしょうか? それは「緊張」という精神的な刺激によって、 アドレナリンやノルアドレナリンなどの「カテコールアミン」という心臓を動かす作用のある物質が分泌されているからです。 「カテコールアミン」というのは、心臓が弱った患者さん、あるいは心肺停止状態の患者さんを蘇生するときに投与する薬で、心臓を動かす作用が非常に強い物質です。 試験の前。あるいはスポーツの試合で緊張を感じているときは、アドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、集中力や筋力がアップし、心と身体は臨戦状態になっているのです。 そしてそういう時は、緊張のために心臓もドキドキしているはずです。「緊張→アドレナリン(ノルアドレナリン)分泌→心臓がドキドキ」という状態になっているのです。 つまり、心臓がドキドキしている・・・ということは、アドレナリン(あるいはノルアドレナリン)が分泌されていて、「脳」と「身体」が臨戦状態にあることの証拠なのです。 だから、「心臓がドキドキ」したときに、「緊張で失敗するかも・・・」と悪い連想をする人もいるでしょうが脳科学的には反対です。 「心臓がドキドキする」ということは、「脳」も「身体」も、最高のパフォーマンスを発揮できる、いや普段以上の実力を発揮できる状態である・・・と理解すべきなのです! 受験生が試験当日にドキドキするときは、「いつもより良い点が取れる兆候だ!!」と、ポジティブにとらえていいのです。 「心臓がドキドキするのは、成功する証拠」、これを、オマジナイ的に心の中でつぶやいてみましょう。 そう考えると、「ドキドキ」や「緊張」も恐くないはず。 受験生のお子さんお持ちの方は、是非教えてあげてください。ドキドキするのは、これからやろうとすることが、「成功」するというサインだということを。 樺沢紫苑 著『脳内物質仕事術』(マガジンハウス刊) |
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